本研究の目的はA2BO5を系統的に合成して多形磁性体を創製し、基礎物性の評価により磁気応答機能を探索することである。具体的には、(1)化学圧力で相制御可能な多形磁性体の創製、(2)結晶構造と磁性との相関の研究 を実施した。その結果、多形磁性体を示す(Al,Fe)2GeO5について以下のことを明らかにした。(1)アンダルサイト構造およびカイヤナイト構造の試料の磁性。(2)弱強磁性を示すアンダルサイト構造の試料の磁気構造。(3)カイヤナイト構造 Fe2GeO5 の酸化反応の速度論的制御による新規合成法。(4)Fe2GeO5の多形性に対する非磁性イオン置換効果。
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