電気四極子秩序温度TQ=0.11K以下のTc=0.05 Kで超伝導を示すPrIr2Zn20の超伝導と四極子の関係を圧力下電気抵抗測定によって調べた。比較的静水圧性の高いアルゴンやフロリナートを圧力媒体に用いると、TQ以下で超伝導が10.6GPaまで観測された。一方,グリセリンの場合には、それが固化する5 GPa以上で試料に異方的な歪みが加わることで、四極子秩序と超伝導が同時に消失したことは、電気四極子のゆらぎが超伝導の発現に必要不可欠であることを示す。 また, NdCo2Zn20の電気抵抗の下凸の温度変化は13 GPaまで2チャンネル近藤効果の理論式で再現できた。
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