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2023 年度 研究成果報告書

コンプトン散乱測定による重い電子系Ce化合物における電子構造の研究

研究課題

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研究課題/領域番号 18K03523
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
研究機関兵庫県立大学

研究代表者

小泉 昭久  兵庫県立大学, 理学研究科, 准教授 (00244682)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワード重い電子系 / セリウム化合物 / 超伝導 / 反強磁性揺らぎ / 放射光 / コンプトン散乱 / フェルミ面 / 運動量密度分布
研究成果の概要

Ce系重い電子化合物であるCeIn3および擬二次元系層状物質CeTIn5 (T = Co, Rh)を対象試料として、これらの系が示す「f 電子の遍歴⇔局在」、「磁性⇔非磁性」、「重い電子状態⇔超伝導」の変化に伴う電子構造の移り変わりを明らかにするため、高エネルギー放射光X線を利用した高分解能コンプトン散乱の2次元再構成測定・解析を実施した。
特に、CeIn3においては、「f 電子の遍歴⇔局在」、「磁性⇔非磁性」を反映した電子構造の変化を観測し、CeCoIn5においては、非フェルミ液体状態における反強磁性揺らぎ構造や超伝導転移に伴う電子構造の変化の観測に成功した。

自由記述の分野

放射光物性

研究成果の学術的意義や社会的意義

物性研究において重要な情報であるフェルミ面構造は、従来、ドハース・ファンアルフェン効果や光電子分光の測定で調べられてきた。これらの手法の有効性は良く知られているが、その一方で、温度や磁場の有無、試料の純度や表面状態など、測定条件については制約があり、また、得られる結果も、フェルミ面の一部や表面状態を反映した情報である。
本研究で、コンプトン散乱実験により得られたCeIn3やCeCoIn5の電子占有数密度は、f電子の遍歴・局在状態や反強磁性状態、超伝導状態におけるバルクのフェルミ面構造を反映しており、温度や試料状態についての制約を受けることなく観測可能であることを示した例として意義がある。

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公開日: 2025-01-30  

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