研究課題
超高圧発生装置であるダイヤモンドアンビルセル(DAC)を用いた超音波計測装置の立ち上げを初年度に続き、実施している。測定試料棒および計測装置の立ち上げは既に済んでいるが、超音波測定用の素子と測定試料をセットする空間のデザインにおいて業者と進めている段階である。当初、本年度中にDACの購入を検討していたが、年度後半はCOVID-19の影響もあり、業者とのやりとりが極めて困難な状況に陥った。研究期間の1年延長も含めて本年度は引き続き超音波計測用超高圧セルの制作に充てる。当初の計画ではDAC内の試料への超音波信号入力に関して、サファイア・ロッドを介して超音波信号を入力予定であった。しかし、この手法は、サファイアの選定が極めて難しく、試料空間までの途中伝搬において超音波信号の減衰が著しい。そのため、このサファイア・ロッドを介した測定法ではなく、サファイアロッドを用いず、超音波用圧電素子を直接ダイヤモンドアンビルに装着する手法で試みる。
4: 遅れている
元来、超音波計測実験では大きい試料空間が必要不可欠のため、DACを用いた超音波計測用超高圧セルの開発には細かい調整が必要である。さらに年度後半はCOVID-19の影響が大きく、遅延した状態が続いている。
当初、ダイヤモンドアンビルセルにサファイアのバッファーロッドを介して超音波圧電素子を接着する予定であったが、電気信号から超音波信号への変換効率の良いサファイアロッドの選定が難航している。そのため、圧電素子を直接ダイヤモンドアンビルセルに付着する手法で今後進めていく予定である。
本申請課題で目指しているダイヤモンドアンビル(DAC)を用いた超高圧下超音波測定の開発にあたり、業者との打ち合わせ、話し合いを進めていく中で、予想以上に開発設計(特に試料スペースのデザインとサイズについて)の時間が要すること、及び本年度後半はCOVID-19の影響をもろに受けたため。
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