2020 年度研究成果報告書

表明プラズモン共鳴を用いた相対論的高強度レーザーの局所的光増強の実現

研究課題

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研究課題/領域番号	18K03577
研究種目	基盤研究(C)
配分区分	基金
応募区分	一般
審査区分	小区分14010:プラズマ科学関連
研究機関	大阪大学
研究代表者	羽原英明大阪大学, 工学研究科, 准教授 (60397734)
研究期間 (年度)	2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード	高強度場 / 先進回折格子 / 広帯域光
研究成果の概要	本研究の目的は、近年大きく発展を続けるナノフォトニクス技術を高強度レーザーに適応し組み合わせることで、光による真空崩壊など非線形量子電磁力学的現象が期待できるような「超高強度場」を現状の技術で実現するための基礎技術を確立することである。本研究では大きな電場増強効果が期待できる表面プラズモン共鳴現象を最大限に利用するため、高強度レーザーで用いられる超短パルス広帯域光に共鳴条件を最適化した２段回折格子を設計開発した。実際に高強度レーザー照射実験を行った所、表面プラズモン共鳴に特有な反射率計測が観測され、１段の回折格子と比較すると非常に高い吸収率が得られたことが示唆された。
自由記述の分野	高強度場、プラズマ科学
研究成果の学術的意義や社会的意義	今までレーザー強度を向上するためにはレーザーを増幅してエネルギー密度を上昇させ、時間・空間的に圧縮することが行われてきた。一方本研究は全く別のアプローチを取り、光の本質である近接場やその共鳴現象を高強度レーザーに適応し、既存の高強度化技術と競合するのではなく、それらと併用する形で高強度化に資することが出来る。これによりレーザー加速の質的な革新をもたらす、コンパクトで高効率な商用的に競争力のある新規高エネルギー粒子源が実現できる可能性があり、将来見込まれているレーザー装置の高強度化技術と併せた超高強度場の実現など基礎科学への応用も強く期待できる。