光渦とは、らせん状にねじれた等位相面をもつ光である。本研究では、光渦レーザーの特異な位相空間構造を利用した光渦レーザー誘起蛍光(OV-LIF)法を開発し、プラズマ中の流れ計測に応用した。具体的には、光渦中の原子が感じる方位角方向のドップラー効果を利用することで、平面波レーザーでは原理的に測定が不可能なレーザー光を横切る流れの検出を試みた。数値計算によって、方位角方向ドップラーシフトがスペクトルに顕著な効果をもたらすパラメータを特定した。電極に負電圧を印加することでレーザーを横切るイオン流速を増加させた場合に、スペクトルの広がり(標準偏差)が増加することを観測した。
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