水素とヘリウムの混合ガスを用いたマイクロ放電ホローカソード光源(MHCL)を用いて、光源内の自己吸収現象を利用した真空紫外吸収分光用光源を構築した。そして、誘導結合型水素プラズマに対して真空紫外吸収分光計測を行った結果、MHCLに導入する水素ガス分圧を約500Paとすることで、計測対象プラズマ内の水素原子の吸収スペクトル線の極めて近傍での背景吸収を計測可能とする自己吸収スペクトルを実現できることを示した。さらに、MHCL内の自己吸収現象の影響の増大に伴う、計測対象プラズマ内の原子による光吸収率の減少傾向を計測することで、計測対象である原子の温度変化の計測の可能性を示すことに成功した。
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