研究課題/領域番号 |
18K03666
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
田端 誠 千葉大学, 大学院理学研究院, 特任研究員 (10573280)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | シリカエアロゲル / チェレンコフ輻射体 / リングイメージングチェレンコフ検出器 / 屈折率 / 透過率 / 宇宙線 / HELIX / 放射線検出器 |
研究成果の概要 |
地球極域長期周回気球に搭載し、大気圏外で一次宇宙線粒子を観測するためのチェレンコフ検出器を開発した。チェレンコフ検出器は、相対論的な速度の荷電粒子が輻射体を通過する際に生じるチェレンコフ光を光検出器で捉え、出力信号を解析することで粒子の速度を決定することができる。チェレンコフ検出器の性能は輻射体の屈折率や透明度などの光学機能に強く依存する。屈折率が適切に制御され、高い透明度の疎水性シリカエアロゲルの開発と量産に成功し、これまで測定が難しかった高エネルギー宇宙線の軽元素同位体比の測定が可能となった。
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自由記述の分野 |
素粒子実験
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
宇宙線の発見から100年以上が経つが、その銀河空間における伝播機構は未だ完全には解明されていない。様々な伝播機構理論モデルが提案されているが、観測データの不足によりモデルの正当性を評価できていない。各々の理論モデルが異なる予言を与えている、高エネルギー領域の宇宙線粒子の軽元素同位体存在比の精密測定が宇宙線伝播機構の解明の鍵となる。本研究で開発したエアロゲルによるチェレンコフ検出器を用いれば理論モデルに強い制限を与えることができる。
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