研究課題/領域番号 |
18K03667
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
蓑輪 眞 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 名誉教授 (90126178)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 雷 / ガンマ線 / ラジオゾンデ |
研究実績の概要 |
雷雲中に存在するであろう鉛直方向の大強度電子フラックスを直接検出するためにこれまでに開発・製作した荷電粒子検出器をラジオゾンデに搭載して、千葉県柏市の東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構の屋上より飛揚させることを昨年度に引き続き試みた。 2020年度中には、各種気象情報により現地上空を雷雲が通過することが計16回予想された。そのうち実際にラジオゾンデを飛揚させたのは2020年5月6日夜の1回のみであった。上空を飛行する航空機の安全確保のために、ラジオゾンデ放球の30分前には成田空港事務所と自衛隊基地3箇所に電話で連絡する必要がある。当日、現地上空を雷雲が連続して通過する見込みであったので、放球の電話連絡をしたが、30分後の実際の放球時には雷雲は放球地点の30km以上南方を通過したため、ラジオゾンデを雷雲中に入れることはできず、有意なデータは得られなかった。 その他にも計3回、現地上空を雷雲が通過することがあったが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大期であったために現地に行くことができず、ラジオゾンデを飛揚させることはできなかった。 残りの12回については、予想と異なり実際の発雷がなかったか、または地理的に離れた場所を通過する見込みだったためラジオゾンデの飛揚はしなかった。 また、これらのうち8月と9月の時期のものは、高層での風速・風向がラジオゾンデ気球を安全に飛行させる条件になかったために、たとえ雷雲がちょうど現地上空を通過したとしても飛揚させることは不可能であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
観測に必要な機器および体制・環境は全て整っているが、観測地点上空を強い雷雲が通過すること、および高層で強い西風が吹いていることなど適切な気象条件がなかなか満たされなかった。 また、2020年度の特別な事情として、COVID-19感染拡大の影響で観測活動を制限せざるを得ないことがあった。
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今後の研究の推進方策 |
雷活動度の高い巨大な雷雲の発生を根気よく待ってその時を狙ってラジオゾンデを飛揚させて所期の目的を達成するように務める。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の拡大により、研究活動を制限せざるを得なかったことがあったため。 消耗品および旅費に使用する。
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