ニュートリノ原子核反応の理解にむけて液体アルゴンタイムプロジェクションチェンバーの開発研究を進めた。本研究では、高い信号-雑音比で信号読み出し可能な気液2相型測定器の開発を行った。ガス電子増幅器(GEM)を用いて約9倍の増幅率で電離電子の読み出しに成功した。一方で読み出し面を大きくしたときに放電が生じることも分かり、今後、高抵抗物質を電極に用いたGEMの開発などが必要である。 信号増幅読み出しと並行して、雑音を低く抑えて大きな信号量まで飽和することなく読み出すことができるエレクトロニクスの開発も進めた。ダイナミックレンジや内部ノイズ量など検出器からの要求を満たすことを確認した。
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