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2020 年度 実施状況報告書

新しい物理素過程を利用した荷電レプトンフレーバーの破れの探索

研究課題

研究課題/領域番号 18K03685
研究機関大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

津野 総司  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 研究機関講師 (30451834)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードヒッグス粒子 / タウレプトン / ATLAS実験
研究実績の概要

前年度は、コロナ禍の影響で、欧州原子核研究機構CERN・LHC-ATLAS実験の現地に行けなかった。一方で、リモートで、物理解析グループの会合に参加し、我々が提唱している新しい物理素過程の物理的意義を主張し、このモードの物理解析グループを新たに立ち上げた。論文執筆まで本研究代表者が、グループを牽引することになった。また、日本人博士学生2名が、この物理解析に参加することとなった。高次の理論計算は、概ね完了し、ATLAS実験グループのソフトウェアに組み込み、実際の検出器シミュレーションに即した解析結果を物理学会で発表した。さらに完全な計算が完了次第、結果を置き換える。
前年度は、すべての研究がリモートワークになったので、解析グループの一体感が保てず、進捗が遅れがちであった。原因は、リモート会合では議論が深まらないが挙げられる。議論を推し進めるためには、文書化が必要であり、そこに多大な時間が浪費された。本年度末までにデータを用いた最終結果を出す。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

理論計算が遅れている。1ループ補正に係る見落としていたダイアグラムが見つかり、修正している。摂動計算を解析的に解く場合、phase spaceの境界条件の取り扱いが複雑になり、計算間違いの温床であったが、解析解の代わりに内部で数値積分を取り込むことで、不安定性を回避した。この計算に時間を要したのが原因である。
また、研究代表者が、交通事故に会い、入院、及び自宅療養のため、約90日間、病気休職した。

今後の研究の推進方策

理論計算に目処がついたので、研究計画に変更はない。最終年度の方針は、データ解析を行い、結果を国際会議で報告することである。可能な限り現地研究者と議論を重ねる必要がある。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍のため、CERNへ渡航できず、現地研究者と議論できなかった。本年度は、最終結果を発表する重要な年であるため、現地で議論、発表することを切望する。今年度も渡航できない場合は、高速計算機の購入に充てたい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 2020 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [国際共同研究] CERN(スイス)

    • 国名
      スイス
    • 外国機関名
      CERN
  • [学会発表] LHC-ATLAS実験における荷電レプトンフレーバーを破るウィークボソン散乱過程の探索感度の最適化2021

    • 著者名/発表者名
      浅井香奈江
    • 学会等名
      日本物理学会 第76回年次大会
  • [学会発表] Operational Experience and Performance with the ATLAS Pixel detector at the Large Hadron Collider at CERN2020

    • 著者名/発表者名
      Soshi Tsuno
    • 学会等名
      40th International Conference on High Energy Physics
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2021-12-27  

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