本研究課題では,磁場や降着円盤形成,質量放出など,中性子星周囲の物理過程を考慮した新しい連星進化計算法を開発し,中性子星を含む連星系の進化過程を解明することを目的として研究を行った.特に中性子星をX線源とするUltra-Luminous X-ray source (NS ULX)の進化過程の解明を目指してきた. 研究を通し,NS ULXとなり得る連星系の特徴やその進化過程,またX線連星中の中性子星の円盤形成過程,磁場・スピン共進化などを明らかにした.特にX線連星の大部分を占めるBe型大質量X 線連星系の多くが,進化の過程でULXとなり得ることを示し,NS ULXの普遍性を明らかにした.
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