研究課題/領域番号 |
18K03709
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
永井 洋 国立天文台, アルマプロジェクト, 特任准教授 (00455198)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 活動銀河核 / ブラックホール降着流 / 銀河団 / 電波観測 / ALMA望遠鏡 / VLBI |
研究実績の概要 |
【当初の研究の狙い】ペルセウス銀河団の中心にある巨大楕円銀河NGC 1275 から放射される分子ガス輝線を、アルマ望遠鏡を用いて、これまでにない解像度で観測を行う。この観測によって、中心10-1000パーセクスケールにおける冷たいガスの流れの空間分布・運動を明らかにし、銀河団からブラックホールに至る冷たいガス降着(cold accretion)の実体を調査する。本観測によって、(1) キロパーセクスケールで見られる分子ガスフィラメントと核周円盤との関係、(2) 数値実験から予想される降着流の非一様性、(3)「ひとみ」衛星で発見されたFe-Kα 輝線の所在、といったテーマの解明に取り組む。
【2022年度の実績】当初の研究の狙いは2020年度で概ね達成したが、COVID-19の影響により、研究成果の発表の機会が減少したため、研究期間を延長してきた。延長期間は、当該研究の成果をもとに、(1) アルマCycle 6で取得した高分解能観測のデータ解析、(2) アルマCycle 9への新規観測提案、の2つの発展的な研究に取り組んだ。このうち(1)は、データ解析がほぼ終了し、結果の考察を行っている段階にある。今年度中に論文出版を目指している。(2)は、別の天体における核周円盤の物理的・化学的特徴を調べるための観測提案を行い、最優先課題(Grade A)として採択された。現在観測の実行を待っている段階にある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、当初は2020年度までの研究期間を予定していた。COVID-19拡大に伴う社会情勢の変化に伴い、参加を予定していた国際学会や研究会がキャンセルされるなど、研究成果発表の場が減少してしまったことで、研究期間を延長した。研究目標は概ね2020年度で達成されていて、2021年度以降は発展的内容に取り組んだ。
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今後の研究の推進方策 |
COVID-19による不安定な社会情勢は2022年度も続いたため、対面での研究会の参加の機会や共同研究者との研究議論の機会は依然として少なく、予定した研究資金の使途が限られてしまった。2023年度に繰り越して、研究発表・共同研究の推進に使用する。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19感染拡大に伴う社会情勢の変化により、研究発表の機会の多くがオンライン開催になってしまい、旅費の使途機会が限られてしまったことが主な理由である。2023年度には対面での研究会開催の機会が増えると見込んでいて、昨年度までの成果を、積極的に発信する予定である。繰り越した額は、参加を予定している研究会への渡航費・参加費にあてる予定である。
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