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2020 年度 研究成果報告書

電波銀河の分子ガストーラス探査と磁場計測

研究課題

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研究課題/領域番号 18K03712
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分16010:天文学関連
研究機関国立天文台

研究代表者

亀野 誠二  国立天文台, チリ観測所, 教授 (20270449)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード活動銀河核 / 電波銀河 / 偏波観測 / 分子ガストーラス / 電波干渉計
研究成果の概要

本研究は、活動銀河核のエネルギー源である降着物質が中心核に集積する分子ガストーラスを観測し、密度や温度や組成、角運動量輸送の鍵となる磁場を測ることである。電波銀河NGC 1052および4261で多種の分子ガス吸収線を検出し、中心核を囲む高密度分子ガスから成るトーラスの存在を明らかにした。偏波による磁場計測を試みた結果、トーラスでは偏波率が検出限界以下で、ファラデー回転による消偏波が示唆された。SO吸収線のゼーマン効果は検出限界以下で0.3 Gの上限値を得た。SO吸収線から、トーラスの温度が約500 Kと求まり、ダスト表面で生成した硫化物が昇華して発生したことが示唆された。

自由記述の分野

電波天文学

研究成果の学術的意義や社会的意義

活動銀河核は大質量ブラックホールに降着する物質の重力エネルギーで輝く宇宙で最も高効率かつ大規模なエンジンであり、燃料となる降着物質の起源と組成および降着機構(角運動量輸送機構)が未解明であった。本研究では分子ガストーラスを吸収線で観測することにより、高密度分子ガスとプラズマが非一様に混在するトーラスの構成を解明でき、ミリ波・サブミリ波帯電波干渉計高解像度観測のトーラス調査有効性を示した。トーラスのダスト温度が約500 Kと高温であり、中心核の放射では足りないことから、トーラス内の回転が磁場を介して乱流を生じ、プラズマを生成するまでに加熱する機構が示唆された。

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公開日: 2022-01-27  

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