近年ALMA望遠鏡の観測が進み、惑星形成の最終段階だと考えられている「デブリ円盤」には、ほとんどないと考えられてきた「ガス成分」が多くの天体で発見され、その起源が注目されている。本研究では、デブリ円盤のガスの組成に着目し、その起源が、形成過程で残存されたものであるのか、あるいは塵からの2次的供給であるのかを探る。本年度は昨年度から引き続き、ALMA望遠鏡のアーカイブデータと独自の解析ツールを用いることで、デブリ円盤のガスの物理状態について解析を行い、これまでにない視点での研究を推進した。また近年の観測研究をまとめた解説論文も執筆した。今後は、研究室に所属する学生の卒業研究のテーマとして、電波観測だけにとどまらず、光・赤外線望遠鏡による観測を行うことで、デブリ円盤の研究を推進し、データ取得後は、独自のデータアーカイブを構築することも検討していきたい。
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