研究課題
本研究課題では、衛星搭載アクティブセンサの定量的な解析に必要な物理過程解析モデルの確立を目的としている。この物理過程解析モデルを活用して、雲・降水の散乱素過程の理解および衛星搭載アクティブセンサを用いた雲・降水粒子解析技術の高度化と雲・降水システムの解明を目指している。本研究課題で開発を進めている多重散乱偏光過程モデルでは、衛星搭載アクティブセンサの多重散乱過程の高速な取り扱いを可能としている。この物理過程モデルを衛星解析アルゴリズムに取り込むことで、従来解釈が困難であった衛星搭載アクティブセンサデータの解析が可能になると期待される。令和元年は研究実施計画より、多重散乱偏光過程モデルを衛星搭載アクティブセンサの高時空間分解能データの解析に最適な形で取り込むために改良・拡張を行った。さらに、これをもとに衛星搭載アクティブセンサ解析アルゴリズムの開発を実施した。本研究課題で得られた研究成果を国際学術誌において発表した他、国際学会等を通して報告を行った。
2: おおむね順調に進展している
研究実施計画により、多重散乱偏光過程モデルを衛星搭載アクティブセンサデータの解析に最適な形で取り込むために改良を行い、海面散乱断面積も活用した衛星搭載アクティブセンサ解析アルゴリズムの開発を行った。開発した手法を衛星搭載アクティブセンサの高時空間分解能データに適用し水雲や氷、水が混在する混合相で微物理特性抽出の事例解析を行った。研究成果を国際学術誌および国際学会等で発表した。
多重散乱物理過程モデルに基づいた独自の衛星搭載アクティブセンサ解析手法の拡張と検証・改良から、雲・降水粒子解析技術の高度化を行い、衛星搭載アクティブセンサの全球データの解析から雲・降水物理特性の解明を目指す。
すべて 2020 2019
すべて 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 1件、 査読あり 8件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)
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