研究課題
1. 北海道トラフ周辺の海底地形に関する研究国内外の研究船で取得された海底地形データを入手した。エラーデータの除去などのデータ編集作業を実施し、研究対象海域の海底地形図を改訂した。改訂した海底地形図をもとに、伝播性拡大軸の痕跡や断裂帯などの地形を詳細に記載することによって、当時発生したテクトニック事変を明らかにした。新たな手法と最新の地磁気逆転年表を使って磁気異常縞模様の再同定を行い、白亜紀磁気静穏期に形成された海底の範囲を特定した。2. ノバ・カントントラフ西部に関する研究国内外の研究船で取得された海底地形データを入手し、北海道トラフ周辺海域と同じようなデータ編集作業を実施し、研究対象海域の海底地形図を改訂した。改訂した海底地形図をもとに、オントンジャワ海台南東に位置するStewart海盆とEllice海盆の地形的特徴を詳細に記載した。オントンジャワ海台東方の海盆における磁気異常縞模様を再検討して、オントンジャワ海台形成期のプレート境界に関して新たな知見を得た。これらの結果から太平洋ーフェニックスプレート境界におけるプレート境界の再配列とオントンジャワ海台の形成過程との関係を明らかにした。研究期間全体では、 北海道トラフ周辺とノバ・カントントラフ周辺の海盆における地形的特徴の記載と磁気異常縞模様の再検討をおこない、白亜紀太平洋プレートで起こったテクトニクス事変の詳細を明らかにした。さらに、巨大海台形成の変遷が海台周辺のプレート境界の再配列などのテクトニクス事変を起こした可能性があることを示した。
すべて 2021 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)
Journal of Geography (Chigaku Zasshi)
巻: 130 ページ: 559~584
10.5026/jgeography.130.559