研究課題
北西インド地域の変成堆積物、正片麻岩、優白質花崗岩について、ジルコンのウラン-鉛年代、ハフニウム同位体比と酸素同位体比を測定した。その結果、1)低ヒマラヤ帯の原岩は古原生代に堆積して、南側のインド地塊と類似していること、2) 高ヒマラヤ帯の原岩は新原生代に堆積して、南中国地塊の一部と類似してること、3) 正片麻岩と優白質花崗岩類は古原生代と古生代初期の火成活動によって形成して、マントル成分と地殻成分の両方がその形成過程に関与してることなどが明らかになった。これらの結果は、国際誌に投稿中である。高ヒマラヤ帯内部の中新世初期の正断層運動について、構造地質学的・年代学的研究を実施して、北西インドの変成岩類の上昇に寄与してることを明らかにした。これらの結果は、国際誌に採択された。高ヒマラヤ帯変成岩ナップについて、変成岩岩石学的・年代学的研究を実施して、中新世だけでなく始新世にも変成作用を被ったことを明らかにした。これらの始新世の昇温期変成作用は、大陸衝突初期の地殻厚化に関連する。これらの結果は、国際誌に採択された。期間全体として、北西インドの高ヒマラヤ帯の沈み込みと上昇開始の時期を明確にした。ネパール地域では、高ヒマラヤ帯内部の漸新世の逆断層や黒雲母脱水反応による部分溶融が変成岩上昇に大きな役割を果たすが、北西インドでは、これらの漸新世の逆断層や高温の部分溶融は認識されなかった。代わりに、高ヒマラヤ帯内部の中新世初期の正断層運動や流体の関与する部分溶融の役割が大きく、ネパール地域との相違が明らかになった。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 5件、 招待講演 2件)
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