• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実施状況報告書

大規模分岐年代推定-真核生物の誕生と進化を解き明かす!!-

研究課題

研究課題/領域番号 18K03820
研究機関筑波大学

研究代表者

石谷 佳之  筑波大学, 計算科学研究センター, 研究員 (60772043)

研究分担者 氏家 由利香  高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 准教授 (20573041)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード放散虫 / 有孔虫 / 大規模遺伝子データ / 分岐年代推定
研究実績の概要

人類を含め地球上の生物の進化の根幹となる真核生物の誕生と初期進化は、これまで化石記録や生物が寄与したと考えられる環境要素(例:酸素濃度)の変化などから調べられてきた。しかし、数十億年以上前と予測される真核生物の初期進化については、得られる情報量が制限される。そこで本研究では、全生物がもつ遺伝子情報に基づく分岐年代推定法に着目した。真核生物の初生的な祖先は「単細胞」であると考えられているだけでなく、単細胞真核生物は複数の系統的に主要なグループを構成している。その中で、緻密な化石記録を示す放散虫と有孔虫は、共通祖先がさらに時代を遡ることが示唆されている。しかし、放散虫と有孔虫の遺伝子データが顕著に不足しているため、本研究では両生物群の大規模遺伝子データを獲得し、精確な分岐年代推定から「いつ」真核生物が誕生、多様化し、「どのような」環境要因(酸素濃度、温度、地殻量)が関係していたかを検証する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

1.放散虫・有孔虫の大規模遺伝子データの取得が終了(一部、データが不十分)。
2.放散虫・有孔虫を含む分類群であるSARスーパーグループの大規模遺伝子データセットの作成が完了し、分岐年代推定を行った。その結果を現在、論文執筆中である。
3.真核生物全体の大規模遺伝子データセットの作成は、ほぼ完了している。

今後の研究の推進方策

1.放散虫の大規模遺伝子データに一部、不十分なものがあるので、追加で遺伝子データの取得を行う。
2.真核生物全体の大規模遺伝子データセットについて、分類群サンプリングに欠損がないかを確認するために、分岐年代推定のテストランを行う。
3.分岐年代推定の結果を比較することで制約年代の妥当性の検証が行えるのだが、計算コストの節約のために新原生代の化石記録に詳しい研究者と分岐年代推定に用いる制約年代の妥当性について意見交換を行う。

次年度使用額が生じた理由

未使用額が生じた理由
2018年度に放散虫・有孔虫の遺伝子データの取得を行なったが、放散虫の一部データの質が良くなかったため、計画を変更し、その分の遺伝子解析を行わなかった。
次年度の用途
次年度に再度、放散虫の遺伝子データの取得を行うこととし、未使用額はその経費に充てることとしたい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)

  • [国際共同研究] カリフォルニア大学(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      カリフォルニア大学
  • [学会発表] Phylogenomic approach to the early evolution of Foraminifera.2018

    • 著者名/発表者名
      Ishitani, Y., UjiiEe, Y., Yazaki, E., Toyofuku, T., Nagai, Y., Inagaki, Y.
    • 学会等名
      Forams 2018
    • 国際学会
  • [図書] アメーバのはなし2018

    • 著者名/発表者名
      永宗 喜三郎, 島野 智之, 矢吹 彬憲、丸山真一朗、八木田健司、福田康弘、中井裕、伊藤章、小林富美惠、野田悟子、平川泰久、白鳥峻志、廣岡裕吏、雪吹直史、松崎素道、石谷佳之、土屋正史、神川龍馬、中山卓郎、菅裕
    • 総ページ数
      139
    • 出版者
      朝倉出版
    • ISBN
      978-4-254-17168-6

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi