• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実施状況報告書

ペルム紀付加複合体から探る石炭紀遠洋深海堆積物

研究課題

研究課題/領域番号 18K03826
研究機関鳥取大学

研究代表者

菅森 義晃  鳥取大学, 農学部, 講師 (10587356)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2025-03-31
キーワード超丹波帯 / 放散虫化石 / チャート / 泥岩 / 付加複合体 / 石炭紀 / ペルム紀 / 三畳紀
研究実績の概要

超丹波帯について,学術論文を3編投稿するとともに若干の地質調査を行った.
菅森ほか(2023,地質学雑誌)は日本地質学会巡検案内書であり,兵庫県中東部の篠山地域のペルム紀付加複合体の味間層についてまとめるとともに,兵庫県中等部の青垣地域の超丹波帯や丹波帯の遠洋深海相のPT境界について共著者とともに編集した.
Sugamori and Ikeda (in submitted) では,京都府北部の上林地域に超丹波帯のUT3ユニット(上月層)の年代を,これまでに本研究計画で得られた放散虫化石(石炭紀後期ないしペルム紀前期のチャートおよびペルム紀グアダルピアン世ないしロピンジアン世の泥岩)に基づいて議論し,UT3ユニットを構成する他の地質体との比較を行った.また,研究地域の本層は本邦でのUT3ユニットの分布の最西北西端にあたり,ロシア沿海州の超丹波帯UT3ユニット相当層に最も距離的に近い地層であった.
Sugamroi (in submitted) では,兵庫県の篠山地域に分布する上滝コンプレックスがペルム紀の付加複合体でなく,ペルム紀グアダルピアン世キャピタニアン期のチャートを含む(←2023年度の研究成果)三畳紀中世アニシアン期の付加複合体であることを明らかにした.このことは三畳紀における古アジア東縁のプレート境界がトランスフォーム型であった従来の仮設を否定し,ペルム紀中期~白亜紀初期にかけて付加複合体が段階的かつ連続的に形成されていたこを物語っており,三畳紀の東アジア東縁のテクトニクスに新たな制約条件が付されたと思われる.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

育児休業を取得したため.

今後の研究の推進方策

2編の論文の受理を目指す.
引き続き超丹波帯の研究を実施するとともに,コロナ禍の折に調査した秋吉帯について若干の地質調査を加え,石炭紀の遠洋深海堆積物を探索する.

次年度使用額が生じた理由

育児休業を取得したため,残金が生じた.
超丹波帯および秋吉帯の研究(旅費,消耗品,ジルコンの年代測定等)に使用する.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Lithological feature of the Ultra-Tamba Terrane and P/T boundary of pelagic deep-sea facies of the Tamba Terrane in the Tamba-Sasayama area, middle western part of Kyoto and middle eastern part of Hyogo prefectures, Southwest Japan2023

    • 著者名/発表者名
      Sugamori Yoshiaki、Kuwahara Kiyoko、Takemura Shizuo
    • 雑誌名

      The Journal of the Geological Society of Japan

      巻: 129 ページ: 533~550

    • DOI

      10.5575/geosoc.2023.0020

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi