研究課題/領域番号 |
18K03839
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
崔 龍範 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (00457269)
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研究分担者 |
佐々木 元 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (30192595)
松木 一弘 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (30253115)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 構造材料 / 高強度 / 金属間化合物 / 複合材料 / 複雑形状 / 大型製造 / 機械的特性 / 熱特性 |
研究実績の概要 |
自動車のエンジン部品などに使われる材料は、近年軽量化の流れでシリンダブロックでのアルミ使用量が増加している。しかし、アルミは高温環境下(400℃以下)では強度が低下してしまう問題もある。その対案として、アルミにセラミックスを強化材料として適用する試みがなされている。軽量を確保しつつ、高温でも高強度及び耐摩耗性を持つ材料の開発は環境問題を背景に低燃費化に繋がる。自動車産業は日本には重要な産業であり、この意義は極めて高いと言え、本研究が急がれる所以である。本研究は自動車分野では海外市場の確保に貢献できるものと考える。ハイブリット含浸反応法により、自動車用コンバーターハウジング及びブレーキディスクの一部分に強化可能な新たな複合材料の開発であり、より実現可能な製造プロセスを開発することである。 得られた結果として、ニッケル多孔体とアルミとの反応により金属間化合物を粉末形状として生成し、アルミニウム中に金属間化合物を分散させる新たな製造プロセスを開発した。更に、ニッケル多孔体とアルミとの反応により生成される粒子状金属間化合物強化複合材料の複雑形状及び大型製造に成功した。上の製造プロセスは簡略化及び大量生産可能な製造プロセスであると考えられる。 開発された複合材料の特性評価として、密度、機械的特性及び熱的特性の評価を行った。複合材料の密度と熱伝導率は、マトリックスであるAC8A合金と同様であり、硬さは2倍以上の特性を有する。この結果から、軽量かつ高機械的特性及び高熱的特性を有する複合材料の開発に成功した。
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