研究課題/領域番号 |
18K03858
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研究機関 | 福岡工業大学 |
研究代表者 |
朱 世杰 福岡工業大学, 工学部, 教授 (60283032)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 誘電エラストマ発電機 / 発電エネルギー密度 / 電気エネルギー変換効率 / エラストマーの漏電効果 |
研究実績の概要 |
今年度,純せん断負荷方式の発電実験と理論解析により,長方形ハーベストスキームと三角形ハーベストスキームを用いた誘電エラストマ発電機(DEG)のエネルギー密度と電気エネルギー変換効率に及ぼすDEの短手方向の予備伸張比とバイアス電圧の影響を実験と理論解析に基づいて調べた.DEの長手方向の予備伸張比とバイアス電圧の影響を調べた.初めてDEGのエネルギー密度計算モデルを評価し,次のような結果が得られた. 1. 大きい短手方向の予備伸張比の利点は,主にDE膜の静電容量の増加によるものだが,短手方向の予備伸張比が大きいほど,DEの張力が失われやすい,それとも,漏れ電荷量が指数関数的に増加することがわかる.だから,電気エネルギー密度と変換効率は単調増加するが,短手方向の予備伸張比の増大と共に緩和している. 2. バイアス電圧の増加に伴い,DEGの充電電荷量は増加するが,電圧変化量は減少するため,エネルギー密度が初めは増加し,その後,減少する傾向がある.短手方向予備伸張比範囲が2から4まで,バイアス電圧範囲が1.6kVから3kVまで,長方形スキームのエネルギー密度と変換効率の最大値はそれぞれ118mJ/gと17%であり,三角形スキームはそれぞれ203mJ/gと24%である. 3. 電荷漏れを考慮するモデルを用いて計算した結果が実験結果と一致している.短手方向予備伸張比範囲が2から4まで,バイアス電圧範囲が1.6kVから3kVまで,平均誤差率は3 %である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ナノシート複合材料の難しいですので、別の発電効率および耐久性の向上方法について研究・開発を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画の変更があったが、発電効率および耐久性の向上方法に関する研究・開発は変わらない。研究進展により、もともとの研究計画より良い展開を行っている。予想より新しい研究成果ができるので、もう一年継続する。
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次年度使用額が生じた理由 |
誘電エラストマ材料費および電極材料費 研究打ち合わせおよび学会発表用旅費
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