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2018 年度 実施状況報告書

工作機械の主軸テーパ穴内面の摩耗を定量測定可能とする新たな光学的計測法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K03883
研究機関法政大学

研究代表者

吉田 一朗  法政大学, 理工学部, 教授 (80409466)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード主軸テーパ穴内面 / 摩耗の定量測定 / 光学的計測法 / 画像認識 / 画像処理 / 白色干渉 / 縞解析
研究実績の概要

昨今の生産現場では,生産の効率化・自動化が強く求められており,工作機械のメンテナンス技術や計測技術も自動化・半自動化している.しかしながら,工作機械と,機械加工の命である工具とを連結する主軸テーパ穴の内面の幾何形状の検査や修正研削などのメンテナンスは,旧態依然として光明丹を使った職人技とも言うべき官能検査的な方法が主流である.このような方法では,世界人口の増加へ対応した生産力増強や国際競争力アップへのボトルネックになりうるため,職人技を革新する新しい定量的な計測原理の研究とスキル依存を最小化する計測システムの研究開発が必要とされている.そこで本年度,本研究では技能,感覚に頼る検査方法を革新し,主軸テーパ穴内面を計測できる学術的にも新しい計測原理を確立することを目指し,画像処理・認識アルゴリズムの開発と光学系の検討を行った.本年度は次の1, 2 の項目を実施した.1) テーパ穴内面の摩耗を計測可能とする光学系を設計するための準備として,テーパ形状の透明樹脂を設計・製作した.これにより,摩耗の画像認識アルゴリズムの検討が可能となった.また,テーパ穴内に光学系を挿入したまま計測できる可能性を見出した.2) 画像処理・認識アルゴリズム以外の方法として,白色干渉を用いた方法の検討を行った.これにより,白色干渉の縞解析を可能とするアルゴリズムの構築が完了し,試作ソフトウェアのコーディングが完了した.次年度は,本アルゴリズムと本ソフトウェアの改良を実施する予定である.
また,学会発表等の成果については,上記の1),2) の成果について,国内学会で口頭発表を実施した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年平成30年度は次の内容,1) テーパ穴内面の摩耗の光学的計測の基本原理の研究,2) 光学系の設計・試作,を研究目標と設定した.研究の進捗は,前述の研究実績の概要,および,当初の計画通りに順調に進行している.1) では,テーパ穴内面の摩耗を計測可能とする光学系を設計するための準備として,テーパ形状の透明樹脂を設計・製作し,本研究の全体目標を達成するための初年度のステップを達成した.また,2) では,白色干渉の縞解析を可能とするアルゴリズムの構築が完了し,試作ソフトウェアのコーディングが完了した.これにより,画像認識以外の方法による計測の実現性が高まった.
以上の理由から,現在までの進捗状況は,おおむね順調に進展していると考えられる.

今後の研究の推進方策

本研究の全体目標を達成するために,当初の予定通り平成31年度(令和元年度)の研究目標の内容を推進する.具体的には,計測原理の最適化,光学系の最適化と設計,面全体の摩耗量の自動解析アルゴリズムの検討を実施する.

次年度使用額が生じた理由

人件費・謝金,旅費,物品費の支出が抑えられたため,次年度使用額が生じた.人件費は当初の計画と異なり全く使用せずに研究を推進できたため.旅費は,函館での学会に出張予定だったが,「北海道胆振東部地震」の影響で中止になった影響で大幅な支出低減となったため.物品費は,研究を進めている中で購入物品の再検討の必要性が発生したため,次年度の使用となった.これについては,現在購入品の仕様を検討中であり,使用計画としては2019年9月末までに購入予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 工作機械の主軸テーパ穴内面の摩耗を定量測定可能とする新たな光学的計測法の研究2019

    • 著者名/発表者名
      吉田 一朗,中谷 暖,近藤 雄基
    • 学会等名
      第8回 超異分野学会 本大会

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公開日: 2021-12-27  

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