研究課題/領域番号 |
18K03914
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研究機関 | 日本工業大学 |
研究代表者 |
張 暁友 日本工業大学, 基幹工学部, 教授 (30431985)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 機械要素 / 磁気浮上 / アクチュエータ / 放電加工 / レーザ加工 |
研究実績の概要 |
本研究では,磁気浮上の利点を生かし,大ストロークかつ高速・高精度な5自由度制御型磁気・圧電素子駆動アクチュエータの開発,および高速・高精度の放電加工の実現と,レーザ加工の高速化,高精度化,微細化の実現を目的としている. そのために,本年度では,電極または集光レンズの高速・高精度な位置決め・姿勢制御機能,及び電極の加振機能を実現するできる,磁気と圧電素子を併用した5自由度制御型アクチュエータを検討し,設計を行った. 提案アクチュエータにおいて,シャフトの中央に永久磁石リングを取り付け,その上下に強磁性体である電磁軟鉄を配置する.また電磁軟鉄の対面に上下2層,計8個の空心コイルを配置する.コイルと永久磁石間の吸引力または反発力により,浮上物の並進運動と回転運動,計5自由度方向の運動を制御できる.浮上物の下部に電極のラジアル方向の加振機構を取り付け,圧電素子の伸縮運動により,電極の加工方向と垂直な平面内での高速振動機能が実現できる. また,従来開発した磁気浮上アクチュエータを放電加工機に取り付けて穴加工を行い,加工速度向上への有効性を検証した.加工は径1mmの円柱体の銅電極を用い,加工液油中で厚さ0.5mmのステンレス鋼を貫通するまで行った.従来の放電加工機と比較して,アクチュエータより高速・高精度に電極と加工物との距離を制御でき,平均加工速度が3.33倍向上した.さらに,加工方向と垂直な平面内において電極を円運動,正方形運動,渦状運動しながら放電加工を行い,創成加工への応用の可能性を試みた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では,高速・高精度な5自由度制御型アクチュエータの開発,および放電加工とレーザ加工の高速化,高精度化,微細化の実現を目的としている.平成30年度では,電極または集光レンズの高速・高精度な位置決め・姿勢制御機能,及び電極の加振機能を実現できる,磁気と圧電素子を併用したアクチュエータを検討して設計した.また,従来開発した磁気浮上アクチュエータを用いて穴加工を行い,加工速度向上への有効性を検証した. そこで,本年度の研究開発はおおむね順調に進展していると考えている.
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今後の研究の推進方策 |
平成31年度では,電極の加振機構の変位測定方法を検討し,磁気と圧電素子を併用したアクチュエータを試作する.また,浮上物の並進方向運動や回転方向運動の非干渉化のアルゴリズムの検討を行い,アクチュエータの位置決め性能を評価する. また,5自由度制御型アクチュエータの適用による微細創成放電加工,およびレーザ可能の加工速度や精度などの向上への有効性の確認を行う予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
研究に必要な部品を計画通りに導入したが,端数が生じた.研究計画に変更はなく,当初予定通りの計画で進めていく.
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