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2021 年度 実績報告書

HDR処理を用いた感圧塗料による圧力計測の高分解能化

研究課題

研究課題/領域番号 18K03962
研究機関科学警察研究所

研究代表者

石井 将人  科学警察研究所, 法科学第二部, 主任研究官 (70462752)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード感圧塗料 / 感温塗料 / HDR処理
研究実績の概要

亜音速域に対する感圧塗料を用いた物体表面圧力計測法は,大気圧付近の微小な圧力変化を捉える必要があるものの,感圧塗料の圧力分解能が低いために計測が困難とされている.そこで,感圧塗料を用いた表面状態計測に不可欠な発光画像の取得に際し,異なる露出条件で取得した複数の画像を組み合わせるHDR(ハイダイナミックレンジ)処理を導入することによってS/N比を向上させ,バックグラウンドノイズに埋もれた微小圧力変化を捉えることを可能とし,圧力分解能を向上させることが本研究の目的である.
令和3年度は,分岐光学系を用いて取得した感圧塗料の発光強度画像を用いてHDR処理を施し,従来法との比較を行った.実験には,ルテニウム錯体を定着させた陽極酸化被膜型PSPを使用し,レンズ絞りをf2.8,f4.0,f5.6の三段に設定した光学系の各系統から発光強度画像を取得した.各系統の画像は12bitで撮影した後,16bitに変換した上でTIF形式で保存した.評価サンプルを5個作製し,80kPa~180kPaの範囲で発光強度画像を取得したところ,HDR処理を施さない従来法での圧力感度は,レンズ絞りf2.8で最大0.14%/kPa,f4.0で最大0.17%/kPa,f5.6で最大0.21%/kPaであった.一方で,HDR処理を施した画像から取得した圧力感度は最大0.40%/kPaで,従来法と比較すると約2~3倍の圧力感度を示した.しかしながら,各プロットから求めた較正曲線と各プロットとの残差は,従来法と比較して最大20倍の値を示したことから,取得した発光強度画像に含まれるノイズの影響が増幅されていると考えられた.

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公開日: 2022-12-28  

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