流体の気液臨界点は、状態方程式や各種相関式の構築や、対応状態原理に基づく熱物性値の推算に利用されている重要な熱物性値情報である。混合物の真の臨界点を実験から求めることは容易ではなく、実際に測定値の報告も非常に少ない。そのため、混合物の真の臨界点の推算に関する研究も進展していないのが現状である。 本研究では、ほとんど実測値がない3成分系混合冷媒の臨界定数(臨界温度、臨界圧力、臨界密度)を、メニスカスの消滅と臨界タンパク光の観察から実験的に決定した。そして、得られた実験データに基づいて、臨界点の推算法について比較検討を行い、新たな推算法の開発に重要となる知見を見つけることができた。
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