噴霧燃焼の基礎研究として単一もしくは複数の燃料液滴を扱う研究はこれまで多く行われてきたが,実験時の空間的・時間的分解能の確保のために直径1mm程度の粗大液滴が対象とされた.本研究では実用噴霧と同サイズの数10ミクロンの液滴の蒸発特性が実験的に観測され,従来の理論の適用が可能であることが確認された.また,複数液滴における液滴間干渉については同一径であることがこれまで前提であったが,液滴径の違いの影響が調査され,概して小さい液滴の存在が系全体の現象に対して支配的であるが,着火限界近傍では異なることが確認された.噴霧燃焼のモデル化において,粒度分布の評価が重要であることを示唆する.
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