食べ物や水分の摂取は,人間の生命維持の根幹に関わる重要な項目である.しかしながら,加齢とともに口腔感覚や唾液分泌が衰えるため,飲み込むことが困難となり,食べ物が喉につかえて窒息状態に陥る,あるいは肺に入って肺炎を引き起こすなど,高齢者が誤嚥を起こすケースが多く,時として生命の危機に至る場合もある.このような高齢者の誤嚥は,食事前の嚥下体操によって未然に防ぐことができる.そこで本研究課題では,高齢者の誤嚥予防を目的として,食事前の嚥下体操支援システムを構築した.ここではセンサにより非接触で体操の様子を計測し,ゲームを取り入れることで持続的かつ効果的に行えるアプリケーションの開発を目的としている.
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