研究課題/領域番号 |
18K04043
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
和田 将典 神戸大学, 保健学研究科, 保健学研究員 (60625474)
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研究分担者 |
篠原 修二 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任助教 (10325897)
川原 靖弘 放送大学, 教養学部, 准教授 (10422403)
片桐 祥雅 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任研究員 (60462876)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 高齢者 / 集団活動 / フレイル予防 / 集団運動 / 凝集性 |
研究実績の概要 |
主には、健康増進のための高齢者向け集団的運動活動における,高齢受講者の参加継続のためのモチベーション調査として、どのようなアプローチがより現実的で目的に合理的な結果が得られそうかの検討を改めて行った。 具体的には、まず、モチベーション調査の対象となるフィールド候補地とそこでの測定方法についての調査・検討をいくつか行った。 調査としては、東京都荒川区、江戸川区、千葉県柏市等地方自治体の区役所福祉課、もしくは、保健所、社会福祉協議会などのフレイル予防のための集団運動教室の運営関係者にインタービューなどを行った他、神戸大学が神戸市内で実施する認知症予防体操プログラムなどについても関係者への聞き込みなどを行った。 荒川区では、ころばん体操教室という取組みが、江戸川区では、リズム運動という名の社交ダンス教室が、区内の多数箇所で高齢者向けに開かれ、多くの区民が参加していた。柏市では、社会福祉協議会が運営する地域センターが、パソコン教室や体操教室などの多くのサークルを市民に提供していた。男性の方が、集団的運動活動においては、参加率も参加継続率も低い傾向にあることや、男性を含め、もともと苦手意識がある人には、効果が目に見えてないと継続しにくいなどの指摘が既存のデータや担当者から示唆された。 神戸大学の進める認知症予防プログラム、コグニケアも、実態は、集団的運動活動であり、効果の見える化によるモチベーション向上が課題となっていた。認知機能については、これを発話音声との関係で、見える化できるのではないか、という可能性が、分担研究者から指摘され、本研究プロジェクトの目的や実現可能性、技術的特徴などに最も合致するものとして、この認知症予防プログラムを本研究のフィールドに選ぶことを念頭にして、そのための実験デザインや倫理申請のための作業などが進められた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究プロジェクトの主軸として、フィールド候補地や実証方法について検討を行い、最終的に、神戸大学が進める認知症予防プログラム、コグニケア教室をフィールドとした認知度見える化によるモチベーション向上の実証実験で行うこととして、その倫理申請や実験デザインを進めようとしたが、2019年後半から2020年年明けにかけては、研究代表者の体調不調等で、2020年2月以降はコロナウィルスの影響で、関係者間の調整が困難になった他、フィールドの確保も困難な状況に陥っている。
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今後の研究の推進方策 |
コロナウィルスの影響が早期に解消され、高齢者の集団的運動活動も再開されれば、実験の実施も不可能ではないが、早期解消がされないとなると、できることが限られるため、実験デザイン等を含めて、大幅な再構築や再検討を余儀なくされると考えられる。
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次年度使用額が生じた理由 |
主には、実験のための器具購入や必要に応じたシステム構築や、実験結果の分析などを想定していたが、実験デザインの構築や、実験のための倫理申請が、研究代表者の体調不良等やコロナウイルスの影響で、思うように進まなかった。
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