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2021 年度 実績報告書

イルカの立ち泳ぎメカニズムの解明と高推力水中推進機構開発への応用

研究課題

研究課題/領域番号 18K04047
研究機関信州大学

研究代表者

小林 俊一  信州大学, 学術研究院繊維学系, 教授 (50225512)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードバイオメカニクス / バイオミメティクス / イルカ / 生物規範型ロボット / 水中推進
研究実績の概要

水棲生物の中でもイルカの運動能力は高く,胴体を水上に持ち上げる立ち泳ぎができる。本研究ではイルカの立ち泳ぎのメカニズムを,その運動挙動から力学的な解析によるアプローチで解明し,イルカに負荷をかけないトレーニングや健康管理に参考となる資料を提供するものである。また,これらの結果をイルカの尾びれを規範としたフィンによる水中推進機構に技術的に移転して高推力化を実現させる。これより水中推進機構において,単なる遊泳だけでなく,水中における物体の保持,物体の水上へのリフトアップ技術などの実現といった,新たな動作タスクの創出につなげる。
令和3年度は高推力水中推進機構開発のためのフィン材料の開発と動作方法について検討した。フィン材料は粘弾性材料であるダイラタントコンパウンドを用い,フィンの変形速度が大きいとその剛性が高く,変形速度が小さいと剛体が低い特性を持つように調製した。そのフィンを静止流体中で揺動運動させてリフトアップ力に相当する推進力を実験的に計測した。同フィンの揺動動作方法としては,揺動周期は変更せずに,正の推進力を発生する位相では大きな平均角速度(ωl)にさせ,負の推進力を発生する位相では小さな平均角速度(ωs)にさせた。その角速度の割合(ωl/ωs)を「速度比」と定義し,変化させて検討した。その結果,フィンのダイラタンシーによる揺動角速度が増加するとフィンの剛性が増加し,揺動角速度が減少するとフィンの剛性が減少する性質も加わることによって,速度比を大きくすると最大推進力と平均推進力が大きくなり,高推力化に寄与することを確認した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 粘弾性フィンを用いた生物規範型水中推進機構の 静止流体中における推進力特性2021

    • 著者名/発表者名
      小林 俊一,上西 祐介
    • 学会等名
      日本機械学会 第33回バイオエンジニアリング講演会

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公開日: 2022-12-28  

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