研究課題/領域番号 |
18K04075
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研究機関 | 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター) |
研究代表者 |
新家 寿健 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター), 能力開発院, 准教授 (90726663)
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研究分担者 |
垣本 映 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター), 能力開発院, 教授 (60447571)
池田 知純 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター), 能力開発院, 教授 (80648923)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | chewing assist / ultrasonic motor / power assist |
研究実績の概要 |
医療の発達により人間の平均寿命が伸びているが自立した生活が出来る健康寿命は平均寿命ほど長くなく、その差は10年ほどである。人間は年を重ねると咀嚼能力が低下し、唾液の分泌量も低下する。その結果、摂食・嚥下障害、脱水・低栄養状態を起こす可能性が高くなり、健康状態を保つことが困難となる。摂取すべき食事の内容は健康と生活の質に大きな関わりがあり、摂食の改善は生活の質を高める重要な要因である。そこで本研究では、正常な摂食を維持するために入れ歯(義歯)を利用し、障害を持たない高齢者を対象として「咀嚼力をアシストするパワーデンチャーロボット」を開発することを目的とした。 H30年は咀嚼アシスト機構の動きや仕様を検討し、どの程度咀嚼能力が向上するのかを検証した。その結果として衝撃による粉砕に比べ回転機構によるすり潰しと最適な溝形状を組み合わせることが咀嚼に有効な手段であることがわかった。 H31年はデンチャーロボットに搭載する小型アクチュエータを開発し駆動実験を行った。すり潰しに対応するため、回転と直進運動の両方に適した超音波モータを製作した。駆動実験では、最適押付力の検討、周波数特性の測定を行った。最適押付力を求め、回転と直進運動を実現することができた。 最終年はプロトタイプモデルを作製するため、超音波モータによる水中実験を行った。レシーバ形状の異なる4つのロボットを作製し、超音波振動を効率良く受信できるレシーバ形状をもとめることができた。 今後の課題はプロトタイプモデル用の小型超音波モータを作製すること、モータ駆動実験にてロボットを制御すること、咀嚼実験にて性能を評価することである。
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