従来の磁界共鳴式無線給電では剛体コイルの使用が前提であったため,生活空間における環境(什器・家具など)や給電対象として数多く存在する柔軟物への組み込みが難しかった.本研究を通してフレキシブルコイルを用いた磁界共鳴式無線給電の手法がある程度確立したことで,柔らかい什器や家具へ送電コイルを内臓することによる無線給電エリアの拡張や,柔らかい物体やデバイスへ受電コイルを内蔵することによる無線給電対象の拡大といった将来構想の実現可能性が一段と高まったと考えている.今後は,損失低減策を講じるとともに大電力化などにも取り組んでいきたい.
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