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2020 年度 実績報告書

落雷位置標定システムを用いた冬季雷地域に建設された風車への落雷予測に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K04111
研究機関中部大学

研究代表者

山本 和男  中部大学, 工学部, 教授 (50332052)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード風車 / 雷 / LLS / 落雷予測
研究実績の概要

近年,地球温暖化の問題が顕著となっており,化石燃料を使用せず二酸化炭素を排出しない自然エネルギーを用いた発電方式が注目されている。特に風力発電システムは急速に普及している。この先も導入設備容量は増加を続けると予想される。風力発電の普及に伴い,乱流,台風,雷などの自然現象による被害が問題視されるようになっており,特に,それらの中でも最も被害の多い,雷への対策が重要視されるようになっている。日本海沿岸地域で発生する冬季雷は,通常の雷よりも多くの電荷量を有しており,落雷により風車に大きな被害を及ぼすことが知られている。風力発電の普及と稼働率向上のためにも,雷害は解決しなければならない問題として認識されている。
風車の大型化が進み,風車の地上高が高くなるに伴い,冬季雷によるブレードの被害割合が高まっている。風車自体に雷保護対策が行われており,通常,風車が回転している際に被雷しても大きな被害にならないようになっている。しかし,風車が運転中に被雷した場合,回転の遠心力により破損した構成部品が周囲に飛散してしまい,被害が拡大する事例が発生している。このような飛散事故や修理部品交換による長期間の運転停止を防ぐため,近隣で落雷が発生した際に風車を事前に停止させて二次災害を防ぐ対策を行う風力発電所も少なくない。しかし,風車への落雷を警戒するあまり,運転停止時間を長くしてしまい,それに伴う発電ロスが事業性を悪化させる結果となっている。
本研究では,冬季雷地域の風車への落雷データを収集し,落雷位置標定システムLLSのデータとの関連性について調査した。その結果,多くの場合,南西,北西,西方向の日本海から雷雲移動し,風車に落雷を発生させることが明らかとなった。しかしながら,風車周辺で急速に雷雲が発達し,風車への落雷を引き起こすケースもあり,全ての風車への落雷を予測することが難しいことが明らかとなった。

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公開日: 2021-12-27  

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