研究課題/領域番号 |
18K04119
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研究機関 | 岐阜工業高等専門学校 |
研究代表者 |
冨田 睦雄 岐阜工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (20311029)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 同期リラクタンスモータ / 制御 / 電気有効利用 / センサレス / 低速 |
研究実績の概要 |
現在、高効率な永久磁石同期モータの需要が増加しているが、永久磁石の原料として不可欠なレアアースは、依然、埋蔵量が少なく産出国も極めて偏在しており、供給不安が喫緊の課題であり、磁石の価格高騰や供給について、深刻なリスクを抱えている。このため、永久磁石を全く用いない同期リラクタンスモータを普及させることが、今後も安定してエネルギー効率の向上を図るうえで急務である。しかし、同期リラクタンスモータは磁石を用いないため、出力が永久磁石同期モータに及ばない。モータの出力を向上させる一手法として、同期モータをサーボモータとして用いるのに不可欠な大きなスペースを要する回転子位置センサを取り除く位置センサレス制御を行い、この位置センサの分、大きな体格で高出力なモータを採用することがあげられる。色々な手法の位置センサレス制御法が提案されているが、低速時は困難であり実用的ではない。 研究代表者は、高周波電流をモータに注入することによって、極低速時の制御に成功したが、定格電流の約3.5%の高周波電流注入が必要で損失が大きい。本研究の目的は、さらなる実用化に向けて、新しい制御システムを採用し、高周波電流をできるだけ小さくした時でも、良好な位置センサレス制御を実現し、損失を減少させることである。 令和元年度は、平成30年度で行ったコンピュータシミュレーションによって得られた結果を基に導出した新しい制御システムを用いて実機実験を行い、注入する高周波電流が従来の(1/2)の時でも位置センサレス制御が可能なことを確認した。 研究成果は、国際会議,電気学会産業応用部門大会などで発表を行い、自らのHPやResearch mapで業績を公開した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
低速時における同期リラクタンスモータの位置センサレス制御のコンピュータシミュレーションによって得られた結果を基に導出した新しい制御システムを用いて実機実験を行い、注入する高周波電流をできるだけ小さくした時でも、位置センサレス制御が可能なことを確認することを令和元年度の計画としていたが、高周波電流を従来の(1/2)の時でも位置センサレス制御が可能なことを確認できたため。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度は、損失を減少させることを目指し、注入する高周波電流を更に小さくすることを目標とする。そのため、これまでに行った実機実験によって得られた実験データを用いて、コンピュータシミュレーションを行い、その結果を基に導出した制御システムを用いて実機実験を行う。このことを繰り返すことによって、これまでよりも小さい高周波電流を注入した時でも、極低速時における同期リラクタンスモータの良好な位置センサレスでのトルク制御が可能なことを実験により確認する。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和2年3月の電気学会全国大会において情報収集及び成果発表を行うための旅費に使用予定していたが、電気学会全国大会が新型コロナウイルス感染症のため中止(発表は成立)になったため残額が発生した。 基金化されたメリットとして、令和2年度に開催される学会において情報収集及び成果発表を行い、また、物品の購入を行うため、残額と令和2年度に使用可能な金額と合わせて使用させて頂く。
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