光波マイクロホンを用いてプラズマジェットから放出される圧力波、この場合、音波の計測に成功した。 しかしながら、その発生メカニズムはよくわかっていない。そこで、当該年度はメカニズム解明のため、単一周期のサインバースト波印加電圧を、その周波数を変化させながら印加し、その際プラズマジェットから放出される圧力波を検出し、バースト周期を短くして連続的なサイン波印加電圧に近づけていくことで、どのようにして連続的な音波発生が起こるのか調べた。 単一周期のサイン波印加電圧を加えたとき、プラズマジェットは正極性と負極性とで二度のブレークダウンを発生させることがわかった。その際、その爆発的エネルギー放出に伴い衝撃波が発生し、光波マイクロホンで検出された。印加電圧の周波数を増加させていくと、正極性時と負極性時にそれぞれ発生した衝撃波同士がオーバーラップし始め、ある周波数の時に干渉し強めあう。バースト周期を短くしていくと、それぞれの単一サイン波印加電圧により発生し干渉した衝撃波同士が、ある周波数において、さらに干渉を引き起こし、結果的に比較的強度の強い連続的な音波として、観測されるということがわかった。印加電圧の周波数、ガスの流速、計測位置によってガスの屈折率が変化するため、検出される音波の周波数はそれらに強く依存することがわかった。
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