研究課題/領域番号 |
18K04178
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研究機関 | 埼玉工業大学 |
研究代表者 |
曹 建庭 埼玉工業大学, 工学部, 教授 (20306989)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | テンソル分解 / 脳死判定 / 脳・コンピュータインタフェース |
研究実績の概要 |
本研究課題は,脳波データである多ユーザ,多チャンネル,多フレームような脳波データから,有用な目的成分を効率よく抽出する高階テンソルの同時分解法を構築・発展させることであり,また構築したテンソル分解法を基にして,信号処理アルゴリズムや,深層学習アルゴリズムを開発し,これらにより,脳死判定(BDD)や脳コンピュータインタフェース(BCI)システムに適用する. 2020年度の研究成果としては,国際ジャーナルに2篇,国際会議に2篇,国内会議に8篇,計12篇の論文を公表した.国際ジャーナルについては,著名な国際ジャーナルであるIEEE Transactions on Neural Systems and Rehabilitation Engineeringに1篇発表し,内容はテンソル分解理論に基づいた計算アルゴリズムを設計し,脳内信号処理の応用に適用した.また,国際会議に発表した2篇の論文ですが,いずれも論文採択率が低い有名な国際会議である.発表内容は畳み込み神経回路(CNN)に基づいた深層学習法と脳信号処理で難しい癲癇脳波であった.これらの新しいアプローチとしてテンソル分解法と対照的に比較することが必要である.今年度はコロナの影響で,国際会議よりも国内会議に発表することが多かった.発表した研究内容においては,BDDにおける雑音除去問題,CNNによる大規模データ処理問題,またBDD及びBCIシステムの実装問題である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナの影響で,実験や開発したBDDおよびBCIシステムのテストなどの実施ができないからである.上半年には院生たちが大学に入れず,集まることと研究活動には難しく,下半年はコロナの対策にしたが,以前に比べて落ち着かなく,スムーズに研究活動の進行ができなかった.
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今後の研究の推進方策 |
コロナの情勢を見極め,コロナの影響を最小限にした上で,出張でBDDの実験や開発したシステムのテストを行う予定である.またZoomなどを利用し,積極的に国際会議などの発表を行う予定である.更にできる限り多くの国際ジャーナルに投稿する予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナの影響を最小限にした上で,研究活動を行うためである. 研究計画であるBCIの実験と開発したシステムのテストについては,十分にコロナ対策を実施した上で本大学研究室で行う.また,BDDの患者データ採集,実験及びシステムのテストについては,国際コロナの情勢を見極めながら,コロナの影響を最小限にした上で,夏休みを利用し,より長い出張期間で集中的にBDDの実験や開発したシステムのテストを完成させる予定である.更に,Zoomなどを利用して国内外の研究者との議論し,纏めた研究成果を国際会議や国際ジャーナルに投稿と発表を行う予定である.コロナの影響で本科研費が既に一年間を延長されたので,ご感謝と共に,今年度に完成させたいと考えている.
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