研究課題/領域番号 |
18K04184
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
吉田 久 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (50278735)
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研究分担者 |
小濱 剛 近畿大学, 生物理工学部, 准教授 (90295577)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ネットワーク解析 / コネクティビティ強度 / 相互相関関数 / 偏相関関数 / 平均コネクティビティ強度追跡法 / 皮質脳波解析 / てんかん |
研究成果の概要 |
多次元生体信号のネットワーク解析は、その信号発生の機序を知るうえで非常に有用なツールとなる。脳機能解析においては盛んにネットワーク解析が行われているが、そのほとんどがピアソン積率相関係数を用いた線形相関解析に終始している。本研究では難治性てんかんのネットワーク解析を試金石として、多次元ネットワーク解析法に関する研究を実施した。多変数間のコネクティビティー解析にネットワーク構造を的確に捉えるために偏相関関数を導入したこと、時間遅れを考慮した方向グラフの導入、さらに”平均コネクティビティ強度追跡法”と呼ぶマクロな視点に基づくネットワーク解析法などを開発した。
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自由記述の分野 |
生体信号解析
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
てんかんは脳内で発生する異常興奮脳波の伝播によって意識障害や痙攣などを引き起こす慢性的な脳神経疾患疾患である。有病率は約1%に上り、最も多い慢性疾患の一つである。一般にてんかんの治療では抗てんかん薬を用いた投薬治療が行われるが、投薬によって発作を抑制できない場合、外科治療が考慮される。外科治療を行う際にはてんかん焦点や異常興奮脳波伝播経路を正確に同定することが重要である。本研究ではこのてんかん患者の皮質脳波を用いて、多次元生体信号のネットワーク解析法の開発を行ったものである。てんかんの病態解明(異常興奮脳波の伝播経路や焦点の特定など)につながる成果は臨床上も極めて重要である。
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