本研究は立位姿勢維持における感覚,特に表面体性感覚の刺激(ライトタッチ)の効果を定量的に考察した.被験者には視覚(閉眼)・前庭感覚(直流前庭刺激)を行った状態で表面体性感覚を刺激することでその効果を計測した.新型コロナウィルス感染症の影響で十分な被験者実験ができず,被験者は3名となった.各感覚入力条件における被験者の足圧の移動量は,どの感覚条件でも有意に重心動揺が減少することはなかった.しかしながら,表面体性感覚の刺激の効果には個人差があることを結果は示しており,より多くの被験者実験をするとともに被験者のスクリーニングが必要であることがわかった.
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