研究課題/領域番号 |
18K04212
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研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
陳 新開 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (50273347)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | スマートマテリアル / アクチュエータ / ヒステリシス / サーボ機構 / 高度化制御 |
研究実績の概要 |
まず、前年度で得られたヒステリシスの動的モデルに対してさらに考察し、実験によってその汎用性を確認した。 そして、圧電アクチュエータ及び超磁歪アクチュエータに加える負荷を変えながら、考案した制御則を用い、その高精度出力制御実験を行った。そのうえ、従来の制御法と比較し、提案手法の汎用性・長所・短所を明らかにした。 それから、圧電アクチュエータや超磁歪アクチュエータなどで駆動される超高精度位置決めナノステージのようなサーボ機構の高精度制御を実現するために、これらのシステムを「動的ヒステリシスを入力側に含む動的システム」として抽象化した。研究課題1の結果を応用することにより、この抽象化されたシステムは三つのサブシステムから直列の形で構成されていることが分かった。この複雑なシステムに対して、まず、適応アルゴリズムを提案し、制御則を構成できるような必要最小限のパラメータ(ヒステリシスの密度関数と合成したものを含む)をオンライン的に推定した。そして、これらの推定に基づき、設計パラメータでシステムの出力誤差を高精度で制御できるようなロバスト制御則を合成した。それから、閉ループシステムの安定性を解析した。さらに、計算機シミュレーションを行い、提案制御法の有効性を検証し、パラメータの選択基準などを明らかにした。最後に、圧電アクチュエータや超磁歪アクチュエータなどで駆動される超高精度位置決めナノステージの高精度制御に着手した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2019年度において、当初に提出した研究計画に沿って研究を進めてきた。研究目的の研究課題3を取り込んで、比較的満足できる結果を得ることができた。また、研究課題4も着手した。 研究課題3:提案した動的ヒステリシスモデルを入力側に含む動的システムに対して、動的ヒステリシスモデルの出力情報を使用せずに、グローバルシステムの入力・出力情報だけを用い、その非線形ロバスト適応制御法を設計する。特に、モデルの不確かさを持つ動的システムに対し、そのロバスト制御則を考察する。 研究課題4:圧電アクチュエータや超磁歪アクチュエータなどで駆動される超高精度位置決めナノステージのサーボ機構に対し、高度な出力制御を実現する。
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今後の研究の推進方策 |
当初に提出した研究計画に沿って、研究課題3をさらに考察しながら、研究課題4を取り上げて、研究を進めていく。 研究課題3において、さらに提案制御法の有効性及びロバスト性を検証し、パラメータの選択基準などをより明らかにする。 研究課題4において、圧電アクチュエータや超磁歪アクチュエータなどで駆動されるサーボ機構に対し、高度な出力制御を実現する。まず、ナノステージをモデル化する。そして、研究課題3で得られた結果をナノステージの出力位置決めサーボ制御へ応用し、計算機シミュレーションを行い、コントローラの最適パラメータを大まかに選定する。それから、実験を行い、外部条件を変えながら、提案手法の有効性・ロバスト性・実用性を確認する。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由:新型コロナウイルス感染拡大防止のため、予定していた2020年2月の海外出張は取りやめになった。
使用計画:2020年12月にアメリカで開催される国際会議における論文発表を行うための海外出張に使用する予定がある。
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