大きなスピン軌道結合を有する半導体チャネルと強磁性体金属電極との複合構造からなるスピン電界効果トランジスタの実現を目指して、研究代表者らはGaAs(111)B上MnAs/InAs系ヘテロ構造を利用したスピンバルブ素子に関する研究を進めている。本研究では、まず、局所・非局所スピンバルブ素子における測定温度上昇による信号強度および注入効率の増大を見出した。また、電子線回折や電子顕微鏡の観察から、ヘテロ界面近傍の格子緩和について知見を得た。その他、縦方向の電気伝導特性からトンネル効果や窒素ガスイオンビーム加工による金属の直接微細加工に関する成果を得た。
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