シリコンナノ結晶の歪みを大きく(小さく)する表面終端分子として知られるアルコキシ基(チオール基)をシリコンナノ粒子表面に終端させ、高強度光照射あるいは熱処理を施した後の結晶構造と物性を調べた。短時間の高強度光照射をチオール終端シリコンナノ粒子に行ったところ、室温でダイヤモンド構造の成長が確認された。同様の照射をアルコキシ終端シリコンナノ粒子に行うと、ダイヤモンド構造の存在と共にシリコンの準安定構造の成長が確認された。チオール終端シリコンナノ粒子堆積膜に熱処理を施すと、バンドギャップエネルギー約0.3 eVのナローギャップ多孔質シリコン膜が得られた。
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