(a)フラッシュメモリの高性能化を目的として,シリコン窒化膜に深い欠陥準位を形成できる元素の探索を行った。内部に不純物元素を含むβ-Si3N4結晶のエネルギーバンドについて第一原理計算を行い,MnとVが,β-Si3N4の禁制帯に3d軌道に起因する欠陥準位を生じることを見出した。次に、Mnをドープした窒化膜からなるメモリ素子を作製し,Mnドープによって,電子保持特性が僅かに向上すること及び,窒化膜内での正孔と電子の再結合が抑制できる可能性があることを示した。 (b)窒化膜に捕獲された電子のエネルギー深さを求める方法及び、捕獲された正孔のチャージセントロイドと密度を決定する方法を新たに構築した。
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