p-n接合のSEM像で見られるp型とn型の信号強度の違いの成因を調べるため、シリコンを試料として様々な条件でモンテカルロシミュレーションを行い、ポテンシャル障壁における電子の散乱がコントラストを決める大きな要因であることを明らかにした。しかし、この計算は非常に時間が掛かる。そこで、迅速に実験結果と比較が出来ることを目指して、ポテンシャル障壁における電子の散乱をモデル化した二次電子放出の理論式を使うこととした。patch-fieldモデルを参考にして二次電子のスペクトルを計算し、p-n接合の二次電子像のコントラストを推定してみたところ、シリコン、GaNなどで実験結果をよく再現することが分かった。
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