研究課題/領域番号 |
18K04253
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
阿澄 玲子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 副研究部門長 (40356366)
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研究分担者 |
橘 浩昭 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (10357428)
溝黒 登志子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (90358101)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 層状化合物 / ゲルマニウム / 発光素子 |
研究実績の概要 |
本課題は、化学的な手法を用いてゲルマニウム層の間に「絶縁層」となる物質を導入することにより、高品質なゲルマニウム単原子層膜の積層膜を基板上に作製し、ゲルマニウム層を究極的に薄くすることに由来する物性を活かした電子デバイスの部材とすることを目標とするものである。これまでに、CaGe2を出発物質として、鎖長の異なる種々のヨウ化アルキルと薄膜を反応させることにより、Ge原子層の軸方向にアルキル基を導入することができ、薄膜作製に十分な濃度まで溶剤中に分散する条件も見出した。この層状材料のキャスト膜を作製し、電界効果トランジスタ構造にてキャリア移動度の評価を試みた。また、ゲルマニウム層間に挿入する有機基のスクリーニングを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
電極等の蒸着に使用している蒸着装置の不具合の修理調整のため、進捗が少し遅れた。また、正確なキャリア移動度の評価にはキャスト膜の膜質が十分ではなかった。
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今後の研究の推進方策 |
電界効果トランジスタ構造によるキャリア移動度の評価、および電界発光素子の作り込みのためには、膜の均一性が重要であるので、2年目以降、成膜条件の検討を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
弊所運営費交付金で購入した素子作製用の基板や電極材料などの消耗品の一部を本課題に使用することができ、消耗品の支出が予定より少なかった。また、他の課題とのエフォートの関係で、テクニカルスタッフの人件費が予定より少なくなった。 次年度は通常通り消耗品の調達・学会参加費用などに支出するとともに、テクニカルスタッフの本課題への従事率を増やす予定である。
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