研究課題/領域番号 |
18K04275
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研究機関 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
大畠 昭子 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 特任准教授 (00301747)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 酸化グラフェン / アナログメモリ / 人工知能用デバイス / RRAM |
研究実績の概要 |
IoT、人工知能と言った新技術が既存の集積回路を利用して実現されつつあるが、このような用途には低消費電力でかつ学習機能を備えた新たなデバイスの検討が重要である。特に人工知能用デバイスには学習機能を持つメモリが有効であり、単純な構造を持つResistive Random Access Memoryを用いて、シナプスのように学習機能を持たせる回路の研究に注目が集まっている。しかし、電圧レベルが数Vで、消費電力と言う観点からは脳と比べてはるかに及ばない。 本研究では、申請者らが見出した、酸化グラフェンをレーザー照射で還元する簡易な方法で作製可能な、微小電圧で機能しかつ履歴保存が可能となる現象を利用し学習機能を有するメモリの実現に向け機能の最適化を行う。H30年度は、提案した方法によるデバイス作製で、基本的な特性が評価できるようプロセスを確立した。これまで行ってきた実験と、理論的解析については、論文発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
提案したプロセスで基本的な特性を出せるようになっており、今後の研究への基礎は確立した。
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今後の研究の推進方策 |
H31年度新たに測定装置を購入し、確立したプロセスで作製したデバイスを効率よく評価できる予定である。得られた特性により、さらにプロセス条件、デバイス構造の最適化、目的となる特性が得られるよう実験と解析を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
H30年度旅費の使用などで端数が生じたが、H31年度必要な装置購入および学会参加に有効に使用する予定である。
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