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2020 年度 実績報告書

光でゲート制御するGaN縦型パワーデバイスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K04281
研究機関大分大学

研究代表者

大森 雅登  大分大学, 理工学部, 准教授 (70454444)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード窒化ガリウム / GaN / フォトトランジスタ / パワーデバイス
研究実績の概要

本研究では、光でゲート制御するGaN縦型パワートランジスタを実現するため、GaN自立基板を用いたフォトトランジスタ構造素子の作製とその特性評価を行うことを目的として研究を行ってきた。令和2年度では、令和元年度に作製したプロトタイプのフォトトランジスタ素子の電流電圧特性や光照射特性などの評価結果をもとに,素子の設計を改良するとともに,新しい素子の作製を行った。よりオン抵抗を低減させるためにp型ベース層の厚さはプロトタイプ素子の2μmから1μmへと薄くし,耐圧1kVを目標にn型ドリフト層の厚さを10μmと厚くした。また,高耐圧化のためドライエッチングにて素子の外周を5μm程度掘り抜きメサ状にアイソレートさせた。作製した素子の電流電圧特性の測定結果から,耐圧はおよそ450Vと低かったが,これはGaN基板の転移の影響やエッチングしたメサ壁面への電流リークの可能性が考えられる。この改善は今後の課題となる。この素子を用いて波長325nmのHe-Cdレーザーの照射による電流電圧特性を測定したところ,光強度密度約15kW/cm2にてオン抵抗22mΩcm2を得た。これは市販されている一般的なSiCパタートランジスタの数mΩcm2と比較するとまだ高いが,素子設計や入射光波長,光強度の最適化により改善の余地はまだ十分あると考えられる。光を照射していないときの暗電流と照射時の電流を比較したON/OFF比は6桁以上と十分高いものが得られた。今後の展開としては,レーザーではなくLEDを用いたスイッチングを行うために,長波長の光でも吸収可能なInGaN層の導入や,イオン注入層の欠陥回復のための超高圧アニールなどを検討していく。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021 2020

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 縦型GaNフォトトランジスタの特性評価2021

    • 著者名/発表者名
      和田竜垂, 白石舞翔, 宮崎泰成, 大森雅登
    • 学会等名
      第68回応用物理学会春季学術講演会
  • [学会発表] GaN フォトトランジスタにおける光照射特性の評価2020

    • 著者名/発表者名
      和田竜垂, 白石舞翔, 宮崎泰成, 大森雅登
    • 学会等名
      2020年応用物理学会九州支部学術講演会

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公開日: 2023-12-25  

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