磁歪型弾性波装置によるコンクリートの表層品質・内部欠陥の革新的な非破壊診断手法の構築を目指し,張出し片持架設工法で建設中のPC箱桁橋を対象に,作用応力を推定する手法についての検討を行った。以下に,主な成果を示す。 1.加速度センサの性能を担保する方法として,携帯電話の振動特性を利用する方法を提案した。 2.コンクリートの材齢に伴う表面波の伝搬特性(位相速度・振幅減衰)の変化は極めて小さい。 3.表面波の伝搬特性(位相速度・振幅減衰)に着目することで,PC箱桁橋に作用している応力を非破壊で推定できる。 4.PC箱桁橋に作用している応力を表面波の伝搬特性(位相速度・振幅減衰)から評価する手法のフローを提案をした。 PC箱桁橋での検討は「既存の弾性波法」と比較することで行ったが,当該技術である「磁歪型弾性波装置」では測定誤差が大きく,再現性の観点から課題があることもわかった。
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