炭素繊維格子板(CFG板)の端部を炭素繊維束で固定し、PCMを乾式で吹き付ける定着方法でせん断補強されたRCはり部材の単調載荷試験を行い、炭素繊維束を用いたCFG板の定着方法の可能性を検討した。その結果、提案工法はCFG板端部の定着方法として極めて効果的であり、定着に必要な炭素繊維束の繊維量はCFG板縦筋の引張耐力に相当する引張耐力を有する繊維量で十分であること、PCMの圧縮強度は50 N/mm2程度以上で十分であることを示した。また、提案する定着方法によってせん断補強されたRC棒部材の斜め引張破壊耐力は、既存の式にCFG板縦筋が負担するせん断耐力を加えた式で評価できることが確認された。
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