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2021 年度 実績報告書

線形理論にもとづく補正法を用いたベンダーエレメント法の適用限界の拡張

研究課題

研究課題/領域番号 18K04342
研究機関秋田大学

研究代表者

荻野 俊寛  秋田大学, 理工学研究科, 准教授 (80312693)

研究分担者 田口 岳志  秋田大学, 理工学研究科, 助教 (00452839)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードベンダーエレメント / モード解析 / セルフモニタリング / 伝達関数
研究実績の概要

令和2年度までの研究によって,ベンダーエレメントの振動特性を多自由度系としてモデル化する必要があることが明らかとなった。令和3年度は,ベンダーエレメントが片持ち板状に固定されていることから,片持ち板の振動理論の解析解を利用して,多自由度系のモード解析によってモデル化 をおこなうことを目指した。その足がかりとして,セルフモニタリングベンダーエレメントの振動をレーザー変位計で測定した実験結果をモード解析によって級数近似したところ,おおむねよく近似できることがわかった。その成果は応用力学シンポジウムおよび応用力学論文集で発表済みである。
その後,通常のベンダーエレメントについても同様の実験を実施した。その結果,セルフモニタリングの場合とほぼ等しい振動特性が得られ,両者の振動特性はほぼ等しいことを確かめた。
その振動特性は,複数の固有振動数を持つ多自由度系の振動であり,50kHz以下において4つの固有振動数を持っていた。それぞれのモードは,1次モードが約5kHzで長さ方向,2次モードが約10kHzでねじり,3次モードが約25kHzで2次の長さ方向,4次モードが約27kHzで幅方向の曲げ振動であった。そして,このようなベンダーエレメントのモード形状はLeissaによって導かれた非減衰系における片持ち板のモード形状に酷似していることがわかった。このことから,ベンダーエレメントのモード形状をLeissaによる解析解で置き換えることでモデル化を行った。その結果,いくつかのモーダルパラメータを適切に設定することで,モデルは実際のベンダーエレメントの振動を極めてよく表現しうることを明らかにした。
現在,これらの研究成果を応用力学論文集およびSoils and Foundations に投稿中である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] モード解析によるセルフモニタリングベンダーエレメントの振動特性2022

    • 著者名/発表者名
      荻野俊寛
    • 雑誌名

      土木学会論文集A2(応用力学)

      巻: 77 ページ: I_3-I_11

    • DOI

      10.2208/jscejam.77.2_I_3

    • 査読あり
  • [学会発表] 機械学習によるベンダーエレメント試験のせん断波到達時間の推定2022

    • 著者名/発表者名
      荻野俊寛
    • 学会等名
      第56回地盤工学研究発表会発表講演集
  • [学会発表] 機械学習による室内弾性波試験のS波到達時刻の予測 ― 熟練者による評価と予測値の比較 ―2022

    • 著者名/発表者名
      樅山 翔哉
    • 学会等名
      土木学会東北支部
  • [学会発表] 硬質な安定処理供試体に対するベンダーエレメント試験法の研究2022

    • 著者名/発表者名
      髙橋拓弘
    • 学会等名
      土木学会東北支部
  • [学会発表] モード解析によるセルフモニタリングベンダーエレメントの振動特性2021

    • 著者名/発表者名
      荻野俊寛
    • 学会等名
      応用力学シンポジウム

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公開日: 2022-12-28  

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