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2018 年度 実績報告書

バイオスティミュレーション法を用いた地盤改良工法の実用化に向けた研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K04357
研究機関呉工業高等専門学校

研究代表者

加納 誠二  呉工業高等専門学校, 環境都市工学分野, 教授 (40280408)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2019-03-31
キーワードバイオスティミュレ―ション / 地盤改良 / ウレアーゼ活性菌 / 簡易コーン貫入試験 / Bacillus
研究実績の概要

本研究では沖縄県国頭郡本部町(エメラルドビーチ:試料A)と同県中頭郡読谷村(日航アリビラ前:試料B)で採取した砂浜の海砂,広島県呉市阿賀南の花壇の砂(試料C),同市内で採取した風化花崗岩(まさ土:試料D)の4種類の試料を用いて,バイオスティミュレ―ション法を用いた固化地盤中の深さ方向強度分布と菌叢の変化について検討した.得られた結論は以下の通りである.
1)亜熱帯地方の土のみならず,温帯に属する広島県呉市から採取した土に対しても,バイオスティミュレーション法により地盤を固化することができた.室温30℃の状態では,ウレアーゼ活性菌の働きにより,培養期間の有無に関わらず地盤改良を行うことができる可能性があることがわかった.しかし,室温10℃や20℃の状態では,ウレアーゼ活性菌の働きが確認されなかったため,今回用いた方法では地盤改良効果を期待できないことが明らかとなった.
2) 廃液のpHの測定結果と生成物析出量試験の結果から判断すると,場合によってはカルサイト以外の生成物が析出されている可能性がある.今後,X線解析を行い生成物質を特定することが必要である.
3) セメンテーション溶液の塩化カルシウムの適正な濃度はコーン貫入試験の結果から判断すると0.1mol/Lの塩化カルシウム濃度が最も地盤改良効果が期待できると考えられる.今後は培養液,セメンテーション溶液に用いる塩化カルシウム以外の薬品の濃度を変え,強度発現に最適な液を作成する必要がある.
4) 次世代シーケンサーとN15尿素安定同位体を用いた供試体内の菌叢解析を行い,まさ土の試料ではBacillus属,Arthrobacter属,Sporosarcina属が優占し,呉高専の試料では,Bacillus属,Sporosarcina属が優占していることがわかり,解析結果よりウレアーゼ活性を持つ菌が多く存在しているという結果が得られた.

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公開日: 2019-12-27  

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